ぼくとくまのはなし(後編・中)

 一日に使える時間を逆算していくと、色々が足りていない気がしますけど、作業時間を増やして追い込めるほど若くなくなってしまったので、ゆるゆると……と、合間を見て何かしらやってるんですけども。

 それでは長々と引っ張ってきた「ぼくとくまのはなし」ですけども、今日も何かしら書いていきます。
 
 
■相棒であるポリーの登場

 2012年の11月。私はその日、横浜ベイスターズのファン感謝デー観覧のため、雨の降りしきる横浜スタジアム周辺にいました。今の公式戦やファンフェスと比較すれば、微々たる人数ではあったんですけども、結構な時間外で待機していた記憶があります。

 傘をさしながら入場待機をしつつ、各地のファン感模様などを追いかけていたんですけども、そこで北海道日本ハムファイターズに新キャラが登場するという情報が。Twitterのタイムラインがざわつくだけじゃなく、入場待機のお客さんの中からもファイターズに新マスコットがやって来るらしいと言う声が聞こえてきて、ちょっとびっくりしていました。

 そこで公開された情報は新しい仲間は森での幼馴染、エゾリスのポリー・ポラリス。北海道移転10周年を記念した新マスコットと言う形で登場したポリー・ポラリスですけども、その登場に関しては、色々と心配されたりB・Bの元々の信念と違うじゃない、なんて声が多少あったのは私もなんとなく把握していました。

 『職業としての球団マスコット』の姿が気になったのをきっかけに過去のコラムを読んでいた人として、読んだ上で有言実行していく姿を見てきた人として、色々熊も変わっていったんだなぁってのが「新キャラクター登場、しかもエゾリスの女子」って話を聞いた感想で。大きな筋はぶれないけど、熊も歳を重ねて変わっていったんだなぁってのが新キャラ登場と言う話を聞いたときの素直な感想でした。

 年も明けて少し経った頃、久しぶりにコラム「#84 新しい仲間」が。ここにB・Bの思いが、ポリー・ポラリス登場に至った経緯が書かれていました。実際、ひとりですべてを担うには彼らプロ野球の球団マスコットの認知度が上がりすぎて、B・Bの思い描く色々がひとりだとちょっと厳しそうだなぁって、なんとなく感じていた時の登場だったので、ポリーさんの登場は比較的スッと入ってきた、そんな記憶があります。
 
 
 ふたりでいる姿を最初に見たのはおなじみの東京ドーム。不慣れなポリーに色々と仕込むという姿、むしろもう仕込んであると言う姿を見て苦笑いしかなかったんですけど、それはそれとして、お客さんとの応対力とか流石だななぁと感じるポイントが沢山あって、B・Bが相棒として選んだ栗鼠は流石だなぁと感じていました。

 ただ、個人的に気にしていたのはふたりの立ち位置。設定的には森に住んでた頃の幼馴染ってことになっていたんですけど、登場直後はどういうスタンスの幼馴染なのかってのが、B・Bもポリーもそしてスタッフ陣も模索しまくっていた気がするんですよね。

 個人的な感想でしかありませんけど、レギュラーで登場し始めた2013年、しかも前半の頃は友達以上恋人未満というような、そんなスタンスもちょいちょいありましたし。勝利後に抱き合って喜んでる姿とか、勝利をお客さんと分かち合った後、ホーム方向へ戻る時に手を繋いで帰るとか……。

 お客さんとしても、どういう方向に行くのか悩ましいシーンがいっぱいだったんですけども、どうせなら付き合っちゃえよとか、中学生並みの声をかけて遊んでいた2013年前半を経て後半には今の原型といいましょうか、しっかりとした相棒感、むしろこう……アメリカ映画のバディ感を醸し出すような、そんな雰囲気が出てきはじめ、そして現在のフリーダムリスさんが確立されたと、そんな感じでしょうか。

 方向性を模索していた頃の写真を見ると、今でもちょっと楽しいですし、その方向……種族を超えた愛とかになっていたら、それはそれでいじるネタが一杯だったなぁと思うんです。今となってはふたりとも嫌がるでしょうけども。
 
 
■マスコット見習い・フレップ

 B・Bと相棒のポリー・ポラリスのふたり体制で安定していた北海道日本ハムファイターズの球場エンターテイメント班。ポリーの登場により、女子向けグッズも拡充できたり、ダンスもやれることポリーさんとのトータル演出のためか、今まであまり参加しなかったダンスにも本気を出すB・Bの姿が見られたり、B・Bの中でいろいろと変わるところもあったんだろうなぁと、そんなふうに感じながら遊んでいたんですけども、変革の時への序曲が色々と聞こえてきます。

 お客さんの中でついに……と言う事象はやはり、B・Bがライフワークにしていた「212物語」の完結でしょうか。2015年の9月23日に最終札幌市編をもって10年に渡るプロジェクトのゴールが。日刊スポーツの記事になるレベルの偉業と言いましょうか。今から考えると、後の進路に関わってくるポイントになるのかなと思うのですが、完結を知った当時は、来たるべく「なにか」の足音が聞こえてくるきっかけになるかもしれない、なんて思っていました。

 その後、足あとは何も聞こえないままだったんですけども、札幌市街で謎の狐目撃情報が。造詣からすると、明らかにファイターズに関連があると思われる子で、在札キー局のアカウントもじわりじわりとその存在を伝え始め、2016年開幕直前に正式リリースとして「北海道日本ハムファイターズのマスコット見習い」と言う扱いで「フレップ・ザ・フォックス」が活動していくという発表がありました。

 さらに輪を広げてマスコット方面の拡充を図ってなのかな……は思っていました。ただ、内心ちょっと引っかかりを覚えたのも正直な所。ポリー・ポラリス登場の時に書いたコラムの更新がなかったとか、ほんの些細なことなんですけど、トータル的な色々を見て「その時」がもしかしたら近づいてきているのかもしれないと、ほんの少しだけ思っていました。
 
 
 フレップ・ザ・フォックス本狐に初めてお会いしたのは開幕直後の東京ドーム。関東民なので、やはり東京ドームではじめましてのご挨拶をさせて頂く形になったんですけども、その第一印象はただただ真面目。マスコット見習いということもあるのか、びっくりするほど真面目な子って印象。真面目すぎて、ナチュラルに間違えた答えを弄り倒す我々に若干怒ってるとか、加藤投手とのハイタッチできない流れとか、絶対美味しいシチュエーションなのに、みんなして……なんて思ってたとか、そんなお話もありました。

 当時メインとして、球界の学級委員長として君臨していたB・Bも真面目は真面目なんですけど、真面目の中でどう遊ぶかを考えて動いていたようなフシがあるかなって思いながら見ていたんです。仕切らないといけない側になると、遊びたいけど遊べなくなってぴりぴりしてたりとか……。経緯は謎ですけど、2013年の札幌オールスターで打ち合わせ中につば九郎さんとドアラさんに「(話を)聞いてる?」と怒った、なんて逸話もありますし。

 そんな真面目だけどスペース探して遊んでいるB・B、可愛いけれども自由系女子のポリー・ポラリスに囲まれ、見習いとしていろいろな経験を積んでいくフレップ・ザ・フォックスくんでしたけども、一年目が過ぎ、二年目も問題なく過ぎていき、登場の頃のひっかかりをすでにわすれ、さんにんでファイターズを盛りたてていくんだと、いつかはなにかあるかもしれないけど、このままの流れで時が過ぎていくんだと思っていました。
 
 
 そのぼんやりした思いは甘い見通し。いつか来るであろうなにかのことはそっと頭の片隅に置きながら過ごす日々だったのですが、なにかを匂わす流れが2017年のファンフェスティバル直前に流れ始めます。

 ファンフェスティバル2017でB・Bに関して大切なお知らせを行います、と。
 
 
■そしてみらい大志就任

 ファンフェス直前の11月19日。公式サイトのB☆Bニュースでこんな発表が。

B・Bからの「大切なお知らせ」について

11月26日(日)の「ファンフェスティバル2017」内で、B・Bよりファンの皆様に
「大切なお知らせ」がございます。
当日ご来場される皆様は、以下の時間帯メインステージにご注目ください。

(B☆Bニュース より(現在は今後のB・Bの話が掲載されており、この表記はありません))

 前後でフレップ・ザ・フォックスくんのInstagramでのファンフェス準備中のお知らせを兼ねた写真のアップ。それに写るB・Bの手には稲葉篤紀さんの「北海道に僕が残したいもの」が……。

 この時点でもうB・Bの去就に関することなんだろうなぁと。表向きはさておき、ある意味でいつその時が来ることを覚悟していたので、いよいよ来たかと。ただ、最初の発表時点では内容までは語られていなかったので、湿っぽいのはガラじゃないですし、Twitter上では想像と妄想で色々と遊んでいました。
 
 
 雨にたたられ、最後のステージ以外は何をしていたんだろうという千葉ロッテマリーンズのファンフェスを乗り越え、週末の放送を行う私。その日はいつものメインがお休みで、ワンマンスタイルでリクエスト番組を行っていました。現地から発表の時間予告なども入っていたものの、いつもどおりに放送を進めていました。

 放送開始一時間が過ぎた頃、現地からいろいろな情報が入り時はじめ、追って報道のニュースなどが入り始め、大切なお知らせの全貌が明らかになっていきます。
 
 
 ・B・Bは2017シーズンで北海道日本ハムファイターズのメインマスコットの座を降りる。
 ・グラウンドでの活動は一区切り。
 ・フレップ・ザ・フォックスがマスコット見習いから正式マスコットへ。
 ・同時にフレップ・ザ・フォックスはメインマスコットとして活動する。
 
 
 引退でも卒業でもなく、北海道150年の事業にみらい大志として参画すること。そしてフレップ・ザ・フォックスがメインマスコットとしてグラウンド内外で活動していくということ。

 よくよく考えたら、初めてテレビで見たのが誕生の2004年、初めてお会いしたのが2006年とB・Bのことを気がつけば10年以上見ていて、球団マスコットの凄さ、楽しさなどを色々と教えてもらったような、そんな熊……。お客さんと熊というつながりではあったけど、色々を見ていて、いつか来るであろう日を正直な所覚悟していました。

 ただそれがいつになるかは熊の思いとか、気持ち次第。「その時」を迎えたら、ただただありがとう……と?

 最初のメインマスコットの座を降りるとか、先行した報道のマスコットの世代交代という言葉に引っ張られ、いつか来るであろう「その時」を覚悟しすぎていて、現地から上がってくる続報を忘れかけていました。むしろ、生放送中に情報収集をし、色々をまとめてリクエスト番組のワンコーナーでお話しようとしていたので、最初の状況を頭に思い浮かべてちょっとしみじみしてしまったんですが、よくよくまとめると、しっかりと今後の話も書いてあったんです。
 
 
 ・「北海道150年事業」の「みらい大志」にB・Bが就任。
 ・B・Bはこれからも北海道日本ハムファイターズのマスコットであることは変わりない。
 ・年間、何試合かは試合にも登場する。
 
 
 コーナー開始前までに通常の進行をしながら、話す内容の構成を考えて、内容を組み立て。原稿を作る時間はないけれど、ゴールを決めて10分程度、B・Bの話を。
 


 
 これがコーナー終了直後のつぶやき。あの熊が決めたことだもの、それが一番ベターなんだろうと。「おわりのはじまり」のために色々と進めてきたであろうことは見守るだけ、見続けていくだけって思っていましたし。あとはもう、発表の直後に更新されたB☆B コラム「#85 時代」を読んで、B・Bがこの結論に至った理由がしっかりと書かれていたってのもあります。

 球場エンターテイメントの色々を見てきて、過去から未来につながる色々だとか、記憶の断絶だとか、そういったことが幾度となくありました。ありました、というよりも、これは今でも大なり小なりありますよね。それこそちょっと大人な話だと、契約的なものもあるでしょうし、色々と「あ……」ってなることが。

 私は気づいたとしても、それを表立って書くことは粋じゃないって思ってます。「今」頑張っている存在は変わらないんだから、その「今」が全力で頑張っていることは変わらないんだからって思うんですよ。逆に「今まで」にありがとうの感謝を伝えられないのが寂しいなぁと、何かを察した時に感じていたぐらいで。
 
 
 B・Bの思いはちゃんと理解したし、その思いもしっかりと伝わった。ただ……。

 ただ、B・Bにどうしても言いたかったですし、伝えたかったのは関東のファンにもB・Bに対してありがとうとか、一区切りとなる今回で、これまでの感謝の気持ちを伝えられるような場をなんとかしてほしいと。テキストではいくらでもかけたとして、実際に相対してという時間をなんとかしてほしいと。

 こればっかりは予算だとか、日程だとかの都合もあるでしょうけども……なんとかならないかなぁと思いながら、来季日程が出るのを待っていました。

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 ……終わらない。

 ……思いが書ききれない。

 フリーダムにやれるのが個人サイトらしさ。一旦ここで締めて、久しぶりに見た鎌ケ谷でのB・Bのお話を、イズムの継承をしっかりと行っていた姿なんかを書いて、いよいよまとめていきたいと思います。

投稿者プロフィール

オサナイ タカオ観戦撮影者/コミュニティFMパーソナリティ
自身の担当番組で話すネタにと野球場に足を運んでいたら、スタジアムを盛り上げているキャラたち、そしてチアたち、いわゆる球場エンターテイメント班のみんなの活躍に心奪われ、素敵で素晴らしいみんなの活躍を色々な人に伝えたいと写真とテキストで綴る「Radio TRICK -光画部-」を2006年7月19日からスタート。写真はTwitterやInstagramで、色々なテキストはこちらでというスタイルでお届けしていきます。
■現在の担当番組
FM HOT893 「Weekly Hotline」 パーソナリティ
FM HOT893 「Sunday Request Line」 レポーター
FM HOT893 「Now&Know」 パーソナリティ(代打)